2011年7月10日日曜日

東京、神奈川の放射線測定値のずれ(その2)

いろいろ調べてみると、やはり、東京都の測定値が低いことが結構話題になっているようです。
東京都が使っている測定器アロカTCS166(シンチレーション式サーベイメータ)が、低い値を出すようです。
測定器によってだいぶ違いがあるようです。

ところで、測定器には大きく分けて、

1、シンチレーション式
2、GM管式
3、PINフォトダイオード式(これはシンチレーション式に含まれるのかもしれません。)

ここで、一番感度が高いのがシンチレーション式のようです。
たとえば、
GM管式だと、1000個の放射線のうち、10個程度しか反応しませんが、
シンチレーション式だと、1000個のうち、100個程度反応します。
10倍ぐらい高性能です。

また、シンチレーション式のものは、ガンマ線だけしか計測できません。
それに比べて、GM管は、ベータ線とガンマ線の両方に反応します。
GM管でガンマ線だけ測定しようとすると、ベータ線を遮蔽しなければなりません。
つまり、GM管だと、ベータ線+ガンマ線を検出するので、GM管はそれだけ高い値を出すことになります。

では、ガンマー線だけの計測で十分なのでしょうか?
外部被爆だけ考えた場合には、ガンマ線だけで十分ということらしいです。
ベータ線は、人体を通り抜けません。皮膚がある程度防御するらしいです。
そのため、外部被爆だけ考えた場合にはガンマ線だけ考えたほうがいいようです。

それでは、神奈川と東京で、方式の違う測定器を使っているのでしょうか?
実は、相模原市はシンチレーション式、大和市はGM管式のようです。
でも、相模原市と大和市の値は、結構整合性があるように見えます。
そうなると、東京が低いのは、方式だけの問題ではないようです。

やはり、測定器の違いという感じがします。

あるいは、意図的に東京都が低い値がでる測定器を使っているのでしょうか?
このあたりは、アロカに聞かないとわからないように思います。
同じ測定器でも、当然誤差があるので、低めの値を出す測定器はあると思います。
もし、そういうものを使われていたら、そうなります。
ちゃんと校正したものでも、誤差の下のほうを表示する機器を使っている可能性だってあります。

アロカは、東京都の値について、どう思っているのでしょうかね?
他の測定器と比べて明らかに低めに出ているわけですからね。
胸を張って、自分のところの測定器は正しい値をだしているといえるのでしょうか?

結局、各自治体の、測定結果の絶対値というのは、あまりあてにならないように思います。。
同じ自治体内での、高い低いということは、いえます。でも、xxμシーベルトという絶対値については、どう考えていいのか、これだけでは、判断ができません。

結論としては、同じ測定器、それも、同じ型番の測定器ということではなく、全く同じ測定器で、各地を測定して、比較してみないことには、どこが高くて、どこが低いということはわからないということです。
ただし、全く同じ測定器で測った値の、高い低いというのは確実にいえることです。

ということで、ガイガー番長お手製の、ガイガーキットで計って、各地を計測することは、まわりに比べて、値が高い、ミニホットスポットを見つけるという意味では、意味があるということだと思います。

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